本記事では、Garten of Banban 2 に登場する「謎のメモ:友好的な手紙」について、 原文と翻訳をもとに、その内容が示す意味と背景を考察します。
ゾルフィウスをめぐる“地下の秘密”の解釈にもつながる重要な資料です。
原文(Original Text)
Hey,
I just heard the news and it upsets me just as much as it upsets you, but I do feel we can turn it back around if the six we proceed with turn out well. In fact, we have to turn it back around if we want our little secret down in the basement to stay a secret. Zolphius can only stay asleep if nobody goes to investigate.
I think the ones we should drop are the spider, the frog, and the snail.
The spider honestly gives me the creeps, and if it gives me the creeps, it’s going to give children the creeps.
The frog’s only purpose is be the police in town, but if there is no bad guy to catch, there is no need for police.
I was torn between the green guy and the snail for the last one. I like the snail more, but I feel it won’t be any hyperactive child’s favorite, so let’s drop that one.
But hey, at least we were offered to have them drawn on the walls to “not let them be forgotten”.
Cheer up 🙂
日本語翻訳
やあ、
ニュースを聞いて私も君と同じくらい動揺している。でも、選ばれた6体がうまくいけば、まだ挽回できると思う。いや、むしろそうしなければならない。地下に眠るあの「秘密」を秘密のままにしておきたいならね。ゾルフィウスは誰も調べに行かなければ眠り続けるはずだ。
外すべきは、クモ、カエル、そしてカタツムリだと思う。
クモは正直気味が悪い。もし私がそう感じるなら、子供たちも怖がるだろう。
カエルの役割は町の警察だが、悪者がいなければ警察は必要ない。
最後は「緑のやつ」とカタツムリで迷ったけど、カタツムリのほうが好きだ。でも子供たちの人気を得るのは難しいと思うから、やはり外そう。
とはいえ、「忘れられないように」壁に描かれる機会を与えられただけでもまだマシさ。
元気出せ 🙂
他のシリーズの謎の手紙
- クモは実在する手紙:バンバン2
- 拒絶の手紙:バンバン2
- 友好的な手紙:バンバン2
- 脱出の手紙:バンバン2
- 絶望の手紙:バンバン2
- 恐怖の手紙:バンバン2
- 困惑した手紙:バンバン3
- 不思議な部屋の手紙:バンバン3
- 心配している手紙:バンバン3
- 助言の手紙:バンバン3
- 裏切りの手紙:バンバン4
- 魅了された手紙:バンバン4
- ジョークリスト・ビターギグル:バンバン4
- 秘密の手紙パート1:バンバン4
- 秘密の手紙パート2:バンバン4
- 敗北の手紙・シェリフトードスター:バンバン6
- 成長率の手紙:バンバン7
- 誇らしげなメモ・シリンジョン:バンバン7
- 全ての準備は整った手紙:バンバン8
- 建築更新レポート:バンバンRP X
- 管理部からのお知らせ:バンバンRP X
概要
この内部メモでは、プロジェクトで使用されるキャラクター選別について述べられている。 具体的に「クモ」「カエル」「カタツムリ」を排除する判断が記されており、その理由は子供受けの悪さや必要性の欠如によるもの。 また、地下に眠る「Zolphius(ゾルフィウス)」の存在を「秘密のままにしておく必要がある」と言及されており、作品世界の核心的な伏線となっている。
解説
この文章は、関係者の一人が「6体のキャラクターを進める」計画について話している内部メモです。
文中で言及される「スパイダー」「フロッグ」「スネイル」は、のちにゲーム内で登場するキャラクターたち──ナブナブ(蜘蛛)・トードスター(カエル)・スローセリーヌ(カタツムリ)──と一致します。
書き手は、子供受けしないキャラを理由にこの3体を採用候補から外すと述べていますが、最も注目すべきは次の一文です。
“we have to turn it back around if we want our little secret down in the basement to stay a secret. Zolphius can only stay asleep if nobody goes to investigate.”
つまり、「ゾルフィウス」という存在が地下に眠っており、それを隠すためにプロジェクトを成功させる必要があるということです。
この発言から、キャラ開発計画は単なる子ども向け教育施設ではなく、何かを封印・隠蔽する目的を帯びていたことが分かります。
要点まとめ
- 「Zolphius can only stay asleep」の意味
ゾルフィウスが「眠っている」という表現は、単なる休止ではなく封印状態を示唆している。 - 「little secret down in the basement」
施設の地下にゾルフィウスを封じており、プロジェクトの成功=封印の維持と繋がっている。 - キャラクター選定と心理的要素
「子供が怖がるから」「警察キャラが不要だから」などの理由は表向きで、特定のキャラには封印と関係する危険性がある可能性。 - 「drawn on the walls」発言
「壁に描かれて忘れられないようにする」という提案は、後のバンバンシリーズにおける壁画・モニュメント演出の原型と考えられる。 - 文体と関係者の立場
文面が親しげで、かつ「Cheer up :-)」と締めていることから、内部の重要人物同士の会話(経営陣・主任研究員レベル)である可能性が高い。
考察
この文書は、バンバン幼稚園が建設される以前の「初期プロジェクト段階」を示す内部メモと考えられます。
「6体のキャラクター」とは、施設の主役たち──バンバン、バンバリーナ、オピラバード、キャプテン・フィドルズ、スティンガーフリン、そしてもう1体(おそらくジョシュ)──を指しているとみられます。
彼らは、子供を惹きつけるためのマスコットとしての表向きの役割と、ゾルフィウスを封印・鎮静化するためのシンボル的な役割を兼ねていた可能性があります。
ゾルフィウスが「asleep(眠っている)」状態に留まるには、「誰も地下を調査しないこと」が条件であり、そのために施設全体を教育施設として偽装し、明るいマスコット達で覆い隠すことが計画されたと考えられます。
つまり、キャラクターたちの誕生そのものが「封印維持の手段」であり、失敗すれば封印が揺らぐ──という構造です。
また、除外された3体(蜘蛛・カエル・カタツムリ)は、後にゲーム内で「凶暴化」「反逆」など負の側面で再登場している点も意味深です。
これは、彼らが初期段階でプロジェクトに組み込まれなかった理由、つまりゾルフィウスの影響を受けやすい「不安定な実験体」だった可能性を示唆しています。
最後の「not let them be forgotten」という言葉は、壁画や記録として残された“拒まれたキャラたち”が、後に施設の記憶として蘇る伏線となっており、忘却と再覚醒というシリーズ全体のテーマとも重なります。
分析
1. 冷静さと現実感覚
文章全体は落ち着いたトーンで書かれており、感情的になりすぎず現実的な判断を下しています。
「I think the ones we should drop are…」と淡々と候補を挙げている点から、論理的で判断力のある人物像がうかがえます。
2. 少しユーモラス
「The spider honestly gives me the creeps…」のように自分の感覚を率直に述べたり、「at least we were offered to have them drawn on the walls to ‘not let them be forgotten’」と皮肉交じりに締めたりする点に、ユーモアや軽さがあります。最後の「Cheer up :-)」も冗談めいた明るさを示しています。
3. 仲間意識を持つ協力者
文章は「I just heard the news and it upsets me just as much as it upsets you」と相手と気持ちを共有するところから始まります。相手の感情に寄り添いつつ「we can turn it back around」と共に改善を目指す姿勢が見られるため、協力的でチーム志向の人物像と考えられます。
4. 慎重で秘密主義的
「if we want our little secret down in the basement to stay a secret」や「Zolphius can only stay asleep if nobody goes to investigate」と、秘密の存在に言及しています。この秘密を守ることに強い意識があるため、慎重さや裏の事情をコントロールしようとする性格がにじみ出ています。
語り手は、冷静かつ論理的で、仲間思いながらも皮肉やユーモアを交えて話す慎重な人物です。
信頼関係を重視し、秘密を抱えているために「相手を安心させる役割」を自覚しているように見えます。
まとめ
本資料は、キャラクターの選定理由とともに「ゾルフィウス」という地下の存在が強調されている点で重要である。 最終的に外されたキャラクターも壁画などで「記憶」として残されたことが示されており、後の世界観にも繋がる。
© Euphoric Brothers / Garten of Banban






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